MRI
MRI検査とは強い磁石と電波を利用して、身体内部の状態を画像化する検査です。 放射線被ばくがない検査ですが、強い磁石を使っているために磁石に反応するものは持ち込めないなどの制約はあります。 MRI画像は、縦・横・斜めの任意の断面を撮像でき、目的にあった様々なコントラストの画像を得ることができます。そのため造影剤を使用する頻度はCT検査に比べ少ないです。脳の血管などは造影剤を必要とせずに撮影できます。
検査を受けるにあたっての注意事項
MRI検査では、検査室が常に強力な磁場でみたされています。そのため撮影部位にかかわらず、金属を身に着けた状態や検査室内への金属の持ち込みは、機器の故障、火傷、ケガにつながり大変危険です。また、安全に検査を受けて頂くため問診票の記載をお願いしております。
以下に該当する体内金属がある方は、検査を受けることができません。
- 心臓ペースメーカ
- 植え込み型除細動器
- インスリン注入ポンプ
- 磁石式義歯
- 誤作動の恐れがある医療機器が体内にある方
- 神経刺激装置
- 骨成長刺激装置
- 人工内耳
以下に該当する体内金属のある方は、検査を受けられない場合があります。
- 脳動脈瘤クリップ・コイル
- 静脈(IVC)フィルター
- 避妊リング
- 歯列矯正ブリッジ・インプラント
- 人工関節
- 義眼
- 妊娠初期または妊娠している可能性のある方
- ステント
- 血管グラフト
- 刺青・タトゥー
検査室に持ち込むことができないもの。
- 眼鏡
- アクセサリー
- ヘアピン
- ベルト
- 財布
- 入れ歯
- 歯列矯正
- カイロ
- 携帯電話
- スマートフォン
- 時計
- 補聴器
- クレジットカード
- キャッシュカード
- 駐車券
- 診察券
- カラーコンタクト
- 車いす
- 貼り薬(ニトロダームなど)
- ストレッチャー
- 点滴台
検査の流れ
検査は通常、仰向けの状態で円形のトンネルの中に入り、撮影部位をコイルと言われる器械で覆って撮影を行います。検査時間は、撮影部位により異なりますが、20分から60分程度です。体動に弱い検査のため、検査中は体を動かさないようにご協力をお願いします。また、検査部位が胸部や腹部の場合には、何度か息止めをして撮影を行うこともあります。撮影中は工事現場にいるような様々な騒音がするため、音を和らげるためにヘッドホンや耳栓をして検査を行います。検査中は連絡用にブザーをお渡ししますので、気分不快や異常を感じた場合には、遠慮なくお知らせください。
造影検査を受ける方へ
単純検査は、造影剤を使わない検査です。造影検査は、主に造影剤という薬を静脈注射して撮影する検査です。(バリウムのように飲むMRI用の造影剤を使用することもあります。)造影剤を使用することで、単純検査では解りづらい病気を見やすくします。
主治医より造影検査が必要な場合には、“造影剤使用に関する説明書”の説明を受け、承諾されましたら患者様のサインをお願いしています。
以前に、造影剤を使用し副作用のあった方は、担当者に声をかけてください。造影剤使用後に、吐き気やかゆみなどの症状が起こったときには、すぐに担当者へお知らせください。必要な処置を迅速に行います。
また、遅れて副作用が出ることがあります。多くは、特に治療の必要はありませんが、症状が強い場合は下記へご連絡をお願いいたします。
桐生厚生総合病院(0277-44-7171)
昼間:検査を指示した診療科外来
夜間休日:救急外来
装置
MAGNETOM Verio 3.0T(シーメンスヘルスケア) |
MAGNETOM Altea(シーメンスヘルスケア) |
Q&A
Q. CT検査では放射線被ばくが心配です。MRI検査に変更できますか?
A. CT・MRI各装置によって得意な病気・部位があり、得られる結果も異なりますので、残念ながらMRI検査に全てを代替えすることはできません。
Q. 検査中に発生する大きな音は、止めることが出来ますか?
A. MRI画像を得るためには、身体から発生する微弱な信号を正確に受信することが重要になります。その際、MRI装置内部から発生する音になります。不快ではありますが、ヘッドホンや耳栓を用意しております。良い結果を得るためにご協力をお願いいたします。
Q. 手術で身体の中に金属がありますが、MRI検査は受けられますか?
A. 近年手術で使用される金属は磁石に反応しにくい素材を使用することが多く、MRI検査に対応した製品は多数あります。詳しくは、手術を施行した医師や医療機関で確認をお願いいたします。 またペースメーカや人工内耳などの医療器械が体内にある方は、MRI検査を受けることで故障・誤作動を起こす可能性がありますので、検査を行えません。
Q. 頭部の検査で下着を外したり検査着に着替えたりしますが、必要ですか?
A. 検査室内は強力な磁場で満たされているため、撮影部位にかかわらず金具が機械に吸い寄せられたり、金属が発熱し火傷を起こしたり、画像が歪んだり、画像が得られなかったりと様々な弊害がありますので、検査室内には金属類の物を持ち込まないようご協力をお願いいたします。
Q. 狭いところが苦手ですが、検査は行えますか?
A. 当院のMRI装置は広めの装置を使用しておりますが、閉所恐怖症の方は検査が出来ないことがあります。担当者にご相談ください。
Q. 血液検査の結果が出てから検査するのは、なぜですか?
A. 造影剤は腎臓を経由して尿として排出されます。したがって造影検査では腎機能の数値を確認してから検査を行います。数値によっては、腎臓から体外へ造影剤が排出されず、重篤な副作用発生の可能性があるため、造影剤使用を中止します。 血液検査の結果が出るまで30~45分程度かかることをご了承ください。